国はトルコ 人はロシア
2017年6月より 6ヶ月間でロシア~スペイン迄をバイクで横断してみました。
ツーリング歴30年になりますが、海外旅行未経験、話せるのは日本語だけ、そんな奴がバイクでユーラシア大陸を横断、そして、この旅を一言で言えば、「国はトルコ、人はロシア」 が一番心地よかったと言うのが感想でした。
当初、正直ロシアには全く興味がなく、海外旅行はヨーロッパ!!なんてイメージで、ロシアは通過点に過ぎませんでした。
しかし、ロシアの全長は約1万キロ、、、、。「1日300キロ走り、約1か月位か~、長いな、、、なるべく短期間でロシアを通過して、ヨーロッパでゆっくりしよう」と言うのが当初の予定でした。
2017年より世界一周を目標として、理想はアメリカ、またはカナダへバイクを空輸して横断開始としたかったのですが、9.11 アメリカ同時多発テロにより、個人でのバイク等の輸入が厳しく制限され、事実上、個人でバイクをアメリカ、カナダへ空輸出来なくなってしまい、結果、選択肢は韓国経由のフェリーにて、ロシア入りするしか方法は無かったのです。(現在(2021年)は日韓関係の悪化により、このフェリーも運行していないようです)
さて、しかたなく?ロシア入国より、この旅が始まるのですが、ロシアの玄関、ウラジオストックのホテルに宿泊するも、予約した部屋は海が見える部屋を予約したはずが、、、、海は、、見えない、どう見ても、、全く見えない、、、。クレーム入れようにもロシア語で何といえば??多分、部屋の価格も違うのだろうが、泣き寝入り決定(´;ω;`)。しかし、この程度のロシアでのトラブルは、ほんの序の口であると言う事を、この時は知る由もなかった。
え?なにこれ?
ホテルにチェックインして最初に驚愕?したのは、ホテルのドアのカギのシリンダー?部分!ロック部分がまるで金庫。ここまでしないと、ホテルの部屋も危ないの?
ロシア通過迄あと、約1万キロ、やれやれ。
ツーリングにナイフは要らないよね、、、、!?
ウラジオストックを出て約700キロ、次の大きな町はハバロフスク。
ロシアにはライダーズクラブなるものが存在していて、ハバロフスクにもライダーズクラブ IRON TIGERS(アイアンタイガース)があるらしい?しかし、ライダーズクラブって何だ?情報もなく、とある縁でIRON TIGERSメンバーと待ち合わせをする事になったのですが、、、。
待ち合わせ場所で、待っていると、重低音のマフラー音、IRON TIGERSのメンバー様が2名でやってきました。
向かって左がIRON TIGERSのガンツ、真中が私で、、和やかな感じの写真だが、彼の腰には刃渡り20cm位のナイフがある???そして、胸にも小型のナイフが仕込んである、、、。バイク乗るのに何故?ナイフが要る??私の顔は笑ってはいるが、引きつり気味。この人たち大丈夫なのか?内心メチャ不安。
さて、彼らと共に走り出す、、、おそらく彼らのクラブへ案内してくれるのだろうが、何せ初対面、言葉も分からず、、、もしかして拉致される?事もあるのか?等々、負の思考が頭の中を駆け巡る。
大きな道路を曲がると、なんとも言えない危なそうな、倉庫??通りに入ってきた、、、これ、絶対に近寄らない場所だよな、、。映画では、決まってマフィアのような輩が居るところだな、、、、、。
、、、、おわった。
倉庫通りをさらに奥へ行くと、どうやら目的地に着いたようだ。
人を見かけで判断してはいけないと言うが、これはロシアの建物にも言えるようだ。
私のロシアの方々への失礼な思考は、ここで終わった。
倉庫の中は、綺麗で、整理されていて、まさにクラブハウスそのも。
部屋の1つはガレージになっていて、カスタマイズされた、ハーレーやゴールドウイング等がある(かなり高価)。
また、地下室があり、なんと!私は この部屋へ泊るように、との事(多分そう言ってるような、、気がした)
しかし、初対面で見ず知らずの人間を、高価なバイクや工具がある部屋へ泊めてい頂けるとは、彼らの懐の深さに感謝と共に驚いた。
宴の始まり
ここから、どうやら宴のような雰囲気、どこからともなくロシア人ライダーが集まってくる。
この後ろのヤマハSR、何故かサイドカバーにカルピスのシールが!?、日本からのお土産、侍扇子。
一見威嚇的に見えるガンツの入れ墨、これは、IRON TIGERSのマーク、クラブへの愛情なんですね。
夜はふけ、宴は盛り上がっていった、ウオッカはキツイかと思いきや、意外と吞みやすい。だけど、言葉話せなくても、人って、意思疎通は出来るものなんですね。
こうして、私のロシアイメージが崩壊する旅が始まりました。
続く、、、、、。